選手としてはつらい時期も過ごしたが、競技を通じて女性の幸せをつかんだ。

結婚式が行われたのは彼女の誕生日の翌日だった。
伊勢市の猿田彦神社で身内だけの式を行い、のちに伊勢神宮にも参拝した。
野口は白無垢の花嫁姿を披露。さっそく、現地を訪ねてみた。

「結婚されたのはよかった。おめでとうと言いたいですね。でも、野口さんは伊勢出身だといっても、あんまり地元に戻って来てないんですよ。特に地元を盛り上げてくれているわけでもないので、正直なところそんなに興味もないですね」(地元の商店主)

意外なことに、街を歩いていても祝福する雰囲気はあまり感じられなかった。
歓迎ムードが広がっている様子はなく、そもそも関心もなさそう。
返ってくるコメントは、冷ややかなものが多かった。

「アテネのときは盛大な応援がありましたが、2連覇を期待された北京に出場できなかったことで意気消沈してしまったようです。その後も何度となく失望を味わい、後押しする気持ちが萎えてしまったんじゃないでしょうか。野口さんも引け目を感じてしまったのか、地元での活動にはあまり積極的ではありませんでした。そういう状態が長く続き、徐々に気持ちが離れてしまったのでしょう」(スポーツ紙記者)

結婚を機に再び地元との絆を取り戻すこともできたはずだが、あまりオープンにはしたくなかったようだ。